ブログ小説 「環状線」

新感覚スパイラルミステリー!!

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第4話

20081218162848
妻に誠意を見せようと、
ローンで購入した100万円の指輪。

あきらめることは絶対にできない。

もし指輪が戻ってきたとしても、
それが数日後や数週間後であっては意味がない。

結婚記念日というシチュエーションでプレゼントしてこそ絶大な効果があるのであって、
別のなんでもない日に唐突に指輪を贈ったところで、
「何?バカじゃない?」
ということになり、それでは綿密に練り上げた『大作戦』が水の泡である。

なんとしてでも、今日中に指輪を見つけ出さなければならない。

そのためにはまず、カバンを置き忘れたのか、
それとも盗まれたのかという疑問を解決しておく必要がある。

電車が大頭駅に着き、
高梨は目を覚ました。
人々が降りているのを見て、
高梨もあわてて電車を降りた。
そしてすぐにカバンがないことに気づいた。
では、
目を覚ましたそのとき、
はたしてカバンはあったのだろうか。

降りたときに持っていなかったということは、
目覚めたときすでにカバンは持っていなかったということになる。

いくらあわてていたとはいえ、
持っていたカバンをわざわざその場に置いていくなどということはしないだろうし、
そんなことをした覚えもない。

とすると、
眠っている間に誰かに盗まれたのか。

しかし熟睡していたわけじゃあるまいし、
手に持っていたカバンを奪われれば、
さすがに気がつくだろう。

それに満員電車と呼べるほどの混雑でもなかったし、
人目のある車内でそこまで大胆な手口で盗みを働くことができるだろうか。

じゃあ、
盗まれたのでなければカバンはどこへ?

ん?待てよ。
  1. 2008/12/18(木) 16:28:51|
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